S&P500に連動する投資信託の比較

S&P500に連動する投資信託の比較

S&P500に連動する投資信託の比較

SBI証券で、2020年7月現在、6つのS&P500関連の投資信託が購入できます。その中で、信託報酬の低い2つを比較してみました。

(他の4つは魅力を感じないため、早々に除外させて頂きました。)

  • 【eMAXIS Slim米国株式(S&P500)】
  • 【SBI・バンガードS&P500インデックス・ファンド】

【結論】

 早々に結論を述べますと、現状はどちらを選択しても同程度のパフォーマンスが期待できます。

 信託報酬(しんたくほうしゅう)とは…

 管理手数料とも呼ばれる投資信託の手数料です。

ジンさん

 投資信託を保有している間、ずっとかかる手数料となります。ですので、投資信託を購入する場合は、騰落率や純資産額はもとより、信託報酬や手数料についても、よく考慮します。もちろん、可能な限り安いほうが良いです。

 S&P500とは…

 S&P 500(エス アンド ピー ファイブハンドレッド、Standard & Poor’s 500 Stock Index)は、S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスが算出しているアメリカの代表的な株価指数。

 ニューヨーク証券取引所、NYSE MKT、NASDAQに上場している銘柄から代表的な500銘柄の株価を基に算出される、時価総額加重平均型株価指数である。

ジンさん

つまり、S&P500連動の投資信託を選択すると、アメリカを代表する500社に分散投資ができることになります。

投資信託の詳細

2つの投資信託の基本情報を比較してみます。

eMAXIS Slim米国株式
(S&P500)
SBI・バンガードS&P500インデックス・ファンド
ベンチマーク S&P500(税引き前配当金込/円換算ベース) S&P500株価指数(円換算ベース)
買付手数料 なし なし
信託報酬/年 0.0968%以内 0.0938%以内
設定日 2018年7月3日 2019年9月26日
純資産 120,031百万円 46,665百万円
償還日 無期限 無期限
繰上償還 受益権の口数が10億口を下回ることとなった場合等 受益権の口数が10億口を下回ることとなった場合等

ジンさん

e MAXIS Slimのほうが早くできた投資信託であり、純資産も多くなっています。純資産総額が多いほど、繰上償還のリスクが減りますが、どちらの投資信託も順調に資産を増やしているため、この点で言えば、どちらを選択しても良いのではないでしょうか。

 実質コスト

実際には、信託報酬以外にも費用が掛かっており、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の2019年4月26日~2020年4月27日の間の費用は、下記のようになります。(期中の平均基準価格は、10,948円)

 ・1万口当たりの費用

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
信託報酬 13円 0.119%
売買委託手数料 1円 0.012%
有価証券取引税 0円 0%
その他費用 4円 0.032%
合計 18円 0.163%

【SBI・バンガードS&P500インデックス・ファンド】は、まだ、1年経っていたいため費用の詳細が出ていません。

ジンさん

このように、実質コストは信託報酬以外の費用も含むため、運用報告書に目を通してコストが高すぎないかチェックしましょう。

 基準価格と総資産の推移

2020年1月9日から2020年7月9日までの推移

e MAXIS Slim S&P500
e MAXIS Slim S&P500
SBIバンガード S&P500
SBIバンガード S&P500
ジンさん

両方とも、似たような推移をしています。しかし、このままでは、良く分からないので、2020年1月9日を100%として、両者の増減比率を比較してみます。


 ・基準価格の比較
SP500_基準価格増減比較
SP500_基準価格増減比較

基準価格をグラフで表すと、どちらも同じ動きをしています。半年後の7月9日の増減比率を正確に表しても、下記のようにほぼ同じです。

【eMAXIS Slim米国株式(S&P500)】 96.445%
【SBI・バンガードS&P500インデックス・ファンド】 96.439%
ジンさん

両者の組み入れ比率に多少の差はあっても、収益率には差がありません。収益率の観点からは、どちらを選択しても良いと言えます。


 ・組み入れ比率

それぞれのファンドの組み入れ比率のうち、GAFAMの割合を比較してみると、

【eMAXIS Slim米国株式(S&P500)】 20.7%
【SBI・バンガードS&P500インデックス・ファンド】 21.69%

GAFAM = グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル、マイクロソフトの5社

ジンさん

S&P500連動のこれらのファンドは、アメリカを代表する500社に分散投資していると言いながらも、実際は、GAFAMの5社のみで20%以上占めています。


 ・純資産の比較
SP500_総資産増減比較

純資産では、コロナの暴落時に横ばいとなった以外は、順調に右肩上がりで推移しています。半年後の7月9日の増減比率は下記の通りです。

【eMAXIS Slim米国株式(S&P500)】 260%
【SBI・バンガードS&P500インデックス・ファンド】 466%

増減比率で表すと、SBI・バンガードのほうが多く見えますが、実際に増えた純資産額は、e MAXIS Slimのほうが多くなっています。

【eMAXIS Slim米国株式(S&P500)】 +74,145百万円
【SBI・バンガードS&P500インデックス・ファンド】 +36,633百万円

まとめ

 どちらのファンドも、同じように基準価格が推移しています。また、純資産をみると、e MAXIS Slimのほうが大きいですが、SBI・バンガードも順調に伸びてきています。

 現状では、どちらのファンドを購入しても差はないと判断できると思います。

 今後は、信託報酬も同程度となっており、どちらも良いファンドですが、SBI・バンガードの実質コストがどれくらいになるのかが、注目ポイントと考えています。

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